黄色いノート

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アマゾンプライムの月額プランがアメリカやイギリスに続き日本でも開始

サービス開始時より長らく年間プランのみであったアマゾンプライムですが、2016年4月からアメリカで、2016年5月からイギリスで、それぞれ月額プランが発表されています。

消費者が受けられるサービス(素早い無料配送など)は月額プランも年間プランと同じになっていますが、月額プランで1年間継続した場合には年間プランに比べて割高になる仕組みとなっています。

ブラックフライデーやクリスマスなど特定の時期のみにアマゾンプライムを使いたいというユーザーおよび、年額払いは高いと考えるユーザーの取り込みを狙ったものです。

日本では2007年6月のサービス開始時より年間プラン(税込みで年額3,900円)のみで提供されていましたが、この6月8日から新たに月額払いプランが始まっていますので、アメリカやイギリスの比較と共に見ていきます。

アメリカとイギリスのアマゾンプライム月額払いプランについて

アメリカの月額払いプランはアメリカのアマゾンプライム月額払いプラン

このようになっています。

日本との違いとしては、プライム会員向けに提供されている映画や動画だけを対象とした、月額8.99ドル(約990円)の「Prime Video」プランがあるという点になります。

アメリカではネットフリックスの規模が非常に大きいので、アマゾンとしても対抗すべく打ち出したプランと考えられます。ただこの比較表を見ると、たった2ドルの違いで通常のプライム会員になれますので、プライムビデオ会員をどれくらいの消費者が選んでいるかは疑問ではあります。

また画像の右下にある「Do you have a valid EBT Card?」というリンクから進めるのが、低所得者向けに割引されたアマゾンプライム会員費となっています。

つい先日リリースされたこのサービスについては、こちらの記事にまとめています。

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イギリスの月額払いプランは

イギリスのアマゾンプライム月額払いプラン

このようになっています。イギリスにも映画や動画だけを対象とした月額5.99ポンド(およそ840円)のPrime Video会員というサービスがあります。

アメリカのイギリスの申し込みページを比べてみて、年額プランのメリットとして

  • アメリカでは具体的な数字を訴求(月額払いに比べて25%オフ)
  • イギリスでは数字を訴求しない表現(Best Annual Value:年間ではお得ですよという意味)

というところに気付きました。

アマゾンは膨大な回数のA/Bテストを、特にできるだけ多くのユーザーに申し込んでほしいプライム会員の申し込みページには実施しているはずですので、アメリカでは具体的な数字訴求・イギリスではそうではなく表現での訴求というのが、そのテストの結果によるものだとしたら興味深いです。

次に6月8日から日本で始まった月額払いプランについて見ていきます。

日本のアマゾンプライム月額払いプランについて

日本では年額3,900円(税込み)というプランでしたが、月額払いプランは月額400円(税込み)となっています。仮に月額プランを1年間続けた場合には、年額の方が18.75%安くなる(差額としては900円)という価格設定です。

アメリカやイギリスの申し込みページと比べると非常にシンプルになっており、

日本のアマゾンプライム月額払いプラン

このようなページです。

日本のアマゾンプライム会員費(年間3,900円)はもともとアメリカ(年間およそ10,900円)やイギリス(年間およそ11,100円)と比べて大幅に安くなっていますが、その安い会員費をさらに分割したプランが出るのは、

  1. 30日間の無料利用と合わせ、とにかくまずはプライムサービスを体験してもらう
  2. その便利さを消費者の基準にし、他社から顧客を奪い取る
  3. 数ヶ月のつもりだったが、ついつい解除しそびれるユーザーを見込む

ことなどが目的となっています。

月額払いを紹介している記事には、「よく使う期間(夏休みや冬休みなど)のみ月額払いを利用すれば、年間では得になる」としているものもありましたが、申し込み→解除→申し込み→解除といった作業は、簡単とはいえ意外に人はやらないもので、アマゾンとしては3点目も十分に見込むことができます。

またアマゾンとしては、ヤマト運輸との運賃交渉(ヤマトが値上げを求めている)の結果が出る前に、一人でも多くの消費者を囲い込みたいという思惑もありそうです。

ヤマトの配送時間帯は6月19日から変更(12時から14時の時間帯枠が廃止、20時から21時の枠が19時から21時に変更)される予定となっており、影響が出る当日配送サービスを中止・継続する企業とともにこちらの記事にまとめてあります。

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アマゾンが力を入れたいプライム会員獲得であるはずなのに、日本では申し込みページが非常にシンプル(シンプルすぎる)なのも気になりました。

グローバルで共通のテンプレートに見えますし、詳細に説明してあるアメリカやイギリスのテンプレートの方が申し込み率は高そうに思いますが、これから変わっていくのではと思います。

アマゾンプライム会員はこちらから申し込みできます(アフィリエイトなどではありません)

私も申し込んでいるのですが、アマゾンをよく使う人であれば、月額プランにしろ年間プランにしろ、入っていて損は無いサービスだと思います。

利用価値の高いアマゾンプライムサービス

最後に

アマゾンは、プライム会員サービスを無料で30日間体験する、というプランは従来から提供していましたが、その後に移行するプランに年間プランよりも手軽な月額プランを用意することによって、さらに多くの消費者を囲い込めるはずです。

アマゾンプライムに申し込みをした消費者は、アマゾンでより多額を使うようになり(相対的に、他社の収益機会を奪うことにも繋がります)かつ解約率も低いというデータもありますので(こちらは別途記事を翻訳して紹介したいと思います)、アマゾンとしてはとにかく積極的にプライム会員数を伸ばそうとしています。

アマゾンのCEOであるジェフ・ベゾスは、アマゾンプライムについて

such a good value, you'd be irresponsible not to be a member.
アマゾンプライム会員にならないなんて考えられないような価値を提供する

というように述べており、新しい料金プラン以外にも新たなサービスをこれからも加えていくはずです。

これからもますます増えていくと見込まれる日本のアマゾンのプライム会員数について、2016年には200万人から300万人であると推定しましたが、ご興味のある方はぜひお読みください。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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