黄色いノート

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(グラフ付き)2016年百貨店売上高が6兆円を割る一方、ネット通販(EC)市場規模は2016年に14.8兆円(推定)となる見通し

(読了5分)1月20日に日本百貨店協会が発表した2016年の全国百貨店売上高は5兆9780億円となり、1980年以来36年ぶりに6兆円を割り込んだというニュースがありました。

百貨店売上高のピークは1991年の9兆7130億円

百貨店売上高は、1991年にピーク(売上高は9兆7130億円)でしたが、2016年はそこから39%の減少となっています。91年から上がり下がりしているわけではなく、基本的になだらかな右肩下がりの売上高の推移となっています。地方店の閉店も相次いでいます。

GMS(総合スーパー)や衣料品の専門店(ユニクロ、しまむら、西松屋)、ショッピングセンターや駅ビルの台頭、そしてアマゾンや楽天をはじめとするネット通販に顧客を奪われているのが原因です。

特に百貨店売上の3割を占める衣料品の売上が、2016年は2015年比で婦人服が-6.3%、紳士服が-5.3%となっていて、こちらも直接的な売り上げ不振の要因となっています。

2016年百貨店売上の内訳(地区別・商品別)

1月20日に発表された日本百貨店協会の資料より、売上の内訳を地区別・商品別で見てみると、下記のようになります。

2016年百貨店売上を地区別で見た場合

地区別で見ますと、 

  • 全国:-2.9%
  • 主要10都市:構成比67.9%、-2.5%
  • それ以外:構成比32.1%、-3.7%

となっており、主要10都市を除いた地方部でより苦戦していることが分かります。全体としても、北海道を除く全ての都市・エリアでマイナスとなっています。

東京は構成比が26.8%とやはり群を抜いて大きな比率を占めているのですが(2位は大阪の12.7%、3位は名古屋の6.3%)、その東京も-1.8%となっています。

都市部店舗により地方店の不振を支えるという構図が機能しなくなってきていることが分かります。

※主要10都市は、札幌・仙台・東京・横浜・名古屋・京都・大阪・神戸・広島・福岡となります

2016年百貨店売上を商品別で見た場合

衣料品の売上が、2016年は2015年比で婦人服が-6.3%、紳士服が-5.3%となっていることを書きました。

その他のカテゴリーではどうなっているかというと、こちらは日本百貨店協会の資料をそのまま貼らせて頂きますが、雑貨(化粧品の+9.6%が大きくプラスに作用しています)を除く全てのカテゴリーでマイナスになっていることが分かります。
百貨店売上をカテゴリー別で見た表
出典:日本百貨店協会

百貨店売上を、ネット通販(EC)市場規模の2011年および2016年売上と比較

百貨店はこのグラフのように、2011年売上と比較して5年後の2016年売上は-2.8%となっています。

百貨店売上をネット通販(EC)市場規模の2011年および2016年売上と比較したオリジナル図@yellowpadblog

一方ネット通販市場規模は2011年売上が8.5兆円であったものが、2016年市場規模では14.8兆円(2015年市場規模13.8兆円に、推定伸び率7%を加えた数字)となっており、+74.1%となっています。

百貨店売上をネット通販(EC)市場規模の2011年および2016年売上と比較したオリジナルグラフ@yellowpadblog

もちろん百貨店売上はネット通販だけによって減少しているのではありませんが、それにしてもこのEC市場規模の伸びを考えますと、百貨店の低迷振りが際立ちます。

百貨店も当然ネット通販を行っていますが、2017/1/16 繊研新聞の記事に

通常のサイトのCVRは2-3%程度だが、百貨店のオンラインサイトは1%程度しかない。大手百貨店のサイト閲覧者は通常50万人以上いる。

という内容が掲載されていたように(サイト閲覧者がユニークビジター数かトータルビジター数か、はたまたPV数かは不明ですが)、ウェブサイトとしては中規模と言える自社オンラインサイトを、売上への貢献という点で活かしきれていないようです。

百貨店との対比というわけではないですが、自分が一番良く行くお店・業態はどこだろうと考えるとやはりコンビニが筆頭に来ますため、コンビニエンスストアの売上高・市場規模も調べてみました。

コンビニの2016年売上は10兆5722億円、全国で5万4,501店舗

コンビニに関しては日本フランチャイズチェーン協会が1月に発表した数字によると、2016年売上は10兆5722億円(+3.6%)、全国で5万4,501店舗(+2.8%、1,497店舗の増加)となっています。

全店舗ベースでは年間来店客数が172億785万人(+2.7%)、客単価が614.4円(+0.9%)となっています。

改めてこの数字を見ると、172億人が来店しているというのはものすごい規模ですね。日本人は1.2億人ですし、コンビニに行ける人で区切って考えると、いかに頻度高くコンビニに行っているかが分かります。

ちなみにコンビニの2011年売上高は8.7兆円となっており、2016年売上が10.6兆円なので、コンビニもこの5年で+21.8%と大きく伸びていることが分かります。

閉店が続く百貨店業界と比べ、コンビニ業界は店舗増加数が2015年度比で1,497店舗もあるなど、業態としての勢いを感じる数字になっています。

最後に

インバウンド(訪日客)による消費は、購買客数は18.5%増(297万人)と大幅に伸びたものの、売れ筋の商品が単価の高い衣料品などから単価の低い日用品(化粧品など)に移ったことにより売上高は-5.3%(1843億円)と、大きく伸びていません。

※こう見ると、インバウンドは百貨店で1人あたり平均して6.2万円を消費しているんですね

訪日客に頼れないとなると、やはり基本である国内消費者に対してアピールしていかなければならないわけですが、下記の記事にも書きましたが特に地方は待ったなしの状況となっています。

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いわゆる古き良き百貨店という業態は終わりを迎えるのか、これからも見ていこうと思います。

一方、EC(ネット通販)の市場規模の伸びは相変わらず堅調で、グラフ付きの記事を書いていますのでこちらもご紹介します。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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