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黄色いノート

ネット通販/EC、新技術、仕事など、いろいろ書いています

重要度は高いが緊急度は低い仕事を実行して成長するおすすめの方法

仕事

緊急・重要という区分で仕事やタスクを分類する時間管理のマトリックスを、一度は見たことがある、聞いたことがあるという人は多いはずです。

縦軸に重要度、横軸に緊急度を取ったフレームワークなのですが、それぞれの仕事やタスクを

  • 「重要かつ緊急」
  • 「重要だが緊急ではない」
  • 「重要ではないが緊急」
  • 「重要でも緊急でもない」

の4つの領域に分類し、どの仕事に優先して取り組むべきかの優先順位を考え、業務の進め方の改善を図る方法です。

重要度が高く緊急度も高い、または重要度は低いが緊急度は高い仕事やタスクは、その緊急性ゆえに誰しもが行っていると思いますが、それに忙殺されて一日が終わってしまうということはよくありますよね。

しかし自分の将来にとって、また長期的な視点で見たときの業務や計画に大切なのは「重要度は高いが緊急度は低い」仕事やタスクをいかに実行するかにかかっているということを改めて思い、自戒を込めて書きました。

結論として、朝一でのメールチェックは件名だけにして、重要度は高いが緊急度は低い仕事にまず取り掛かることで、私の場合はうまく回っていますので、それもご紹介したいと思います。

緊急・重要マトリックスの図

いくつかネットを調べてみたところ、

  • 縦軸に重要度(上が重要)
  • 横軸に緊急度(左が緊急)

として縦横に仕事を分類して管理しているものが多かったのですが、個人的な好みでこれを

  • 縦軸に重要度(上が重要)
  • 横軸に緊急度(右が緊急)

という縦横にして考えています。

要素の配置が異なるだけで、それぞれの領域で言いたいことは元々のマトリックスとまったく同じです。

図にすると以下のようになります。

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緊急・重要マトリックスの各要素

マトリックスの各要素を、イメージしやすいように具体的な仕事・タスク内容で例示してみました。

「重要かつ緊急」の領域=自分が実行しないと大きな損失が発生

  • 締め切りのある(迫っている)仕事
  • クレーム処理などのトラブル対応
  • 自分がリーダーのプロジェクト管理

「重要だが緊急ではない」の領域=自分の成長に大事な自己投資・啓発

  • 知識や技術、情報の習得など幅広い勉強
  • 将来に向けた計画
  • 人とのつながり

「重要ではないが緊急」の領域=他の人の仕事を止めないために

  • 自分宛の問い合わせ対応
  • 重要ではない会議への参加
  • スケジュール調整

「重要でも緊急でもない」の領域=本当はやらなくてもよい

  • 誰にも読まれないレポート(日報など含め)の作成

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緊急度が低いものはどうしても後回しになる

このマトリックスに沿って自分の活動を省みると、重要度の高低に関わらず、どうしても緊急度が高いものを実行することに追われているのが分かりました。

もちろん緊急度が高いということは、すぐに対応しなければならない仕事ということなので、

  • 「重要かつ緊急」=自分が実行しないと大きな損失が発生
  • 「重要ではないが緊急」=他の人の仕事を止めないために

この2つが優先されるのは仕方ないのは確かです。

ただし、本当に集中して高い生産性を持ってこれらの業務を行い、余剰時間を生み出すという強い意識を持っていないと、

業務時間中には”「重要だが緊急ではない」=自分の成長にとって大事”な仕事を行うことができない

という事態に陥ってしまいます。

一週間思い立って、出社してから退社するまで、自分がどのような時間の使い方をしているかの活動を細かくノートに取ってみたのですが、見事にこの2つに分類される仕事ばかりをしていたことに気付きました。

振り返ってみると、予め自分が計画していたこと以外にも、

  • 想定を超えるチームメンバー・他部署からの相談事項への対応
  • 上司からの急ぎの依頼への対応
  • 会議への参加依頼(とその会議への参加)

などが計画に割り込んでいたことも分かりました。

緊急度が高い仕事は、とにかく自分の計画に割り込んできますよね。自分の計画をある程度ゆとりがあるものにしたつもりでも、なぜか振り返ると、あったはずのゆとりが無くなってしまっていたことに気付きます。

重要度は高いが緊急度は低い仕事は「向こうからやってこない」

重要度は高いが緊急度が低い仕事には、自己投資と捉えられるものが多くあります。

例えば読書がそうですね(仕事中に読むかどうかは別として)。

タイムマネジメントに関する著作があるHyrum W. Smithがおもしろいことを言っています。彼がシティバンクでのセミナーにて参加者に

「なぜ、読むことが重要だと分かっているにも関わらず本を読まないのですか?」

と尋ねたところ、しばらくの沈黙の後に1人の参加者が

Books don't hop up and say, “Hey, I'm a really great book, why don't you read me?”
「本は「私はとてもよい本なので読みなさい」と自分から言ってはこないからです」

と答えたということです。

重要度も緊急度も高い仕事が向こうからやってくるのに比べて、(読書に限らず)重要度は高いが緊急度は低い仕事は、緊急度が低い故にその仕事からこちらのやるべきリストに割り込んでくることが無い、ということがよく分かるエピソードです。

もちろん、これらを行うことで、結果として将来発生していたかもしれない重要度も緊急度も高い仕事を減らす(予防する)ことができることもありますし、自分のためにも行うことは非常に大切です。

それでは、どのようにすれば向こうからはやってこない”「重要だが緊急ではない」=自分の成長にとって大事”な仕事を行えばいいのかという問題です。

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重要だが緊急ではない仕事を行うには、朝一のメールチェックを詳細にしないこと

集中して高い生産性を持って緊急度の高い業務を行い、余剰時間を生み出すという強い意識を持って仕事を行ったとしても定時で仕事が終わらない場合、重要だが緊急ではない仕事に取り掛かる一番安直な方法は「残業する」です。

身も蓋もない結論ですが、総労働時間を増やす方法としては残業する、もしくは休憩時間を減らすぐらいしかありません。

ただし、もちろんできるだけ残業はしたくありませんし、適切な休憩時間も取りたいです、というか取る必要があります。

そこで私が実行して比較的うまくいっているのが、

出社してすぐにメールチェックを詳細に行わず、まずは重要だが緊急ではない仕事を30分から1時間行う

というものです。夜の残業時間に取り掛かるのではなく、朝に行ってしまおうというわけです。

具体的には、不在時に来ているメールの件名だけ流し読みし、その後は思い切ってメーラーを一度閉じました。

出社してPCを立ち上げてメールチェックする、というのはもはや習慣化しているのですが、メールを開いて見ていくと、どうしてもそれらへの対応を考え始めてしまい、それに引きずられる形でなし崩し的に業務がスタートする、というパターンがほとんどでした。

そして自分が不在の間に来ているメールには、

  • 「重要かつ緊急」=自分が実行しないと大きな損失が発生
  • 「重要ではないが緊急」=他の人の仕事を止めないために

のものが多く、それに対応しているうちにあっという間に時間が過ぎる、、、ということになってしまいます。

一方、メールチェック自体をまったくしないということは、これまた自分が不在の間のトラブルなど重要かつ緊急の事態を把握できないことに繋がりかねないため、現実的には難しく、件名だけ流し読むという方法を取りました。

朝にメーラーを閉じて重要だが緊急ではない仕事(例えば振り返りであったり計画であったり)に時間を割いてみると、これが思ったよりもうまくいきました。

出社してからすぐに相談に来る人もいないし、また緊急であったはずの案件も、気付けば必要な日数内にきちんと処理できているということになっていて、意外にも期日の中でなんとか融通できています。

ちなみに、これをやるにあたっていつもよりちょっと早く出社(通常よりも15-30分程度)しているのですが、これも残業の一種になるのでしょうか。

私としては納得していてまったく無理の無い範囲なのですが、人によって意見が分かれるところかもしれません。

最後に

今のところ、朝の時間をこのように使うことで、重要だが緊急ではない仕事に取り掛かることができていますし、特に残業することなく業務を終えることができています。

また、自分の活動を一週間、細かい単位で書き出して振り返りをしたのは、いろいろな気付きや改善点が見えてよかったです。

以前は一日の活動内容をわりと細かい単位でまとめ、一日の終わりに振り返っていたのですが、最近はそのような習慣が無くなってしまっていました。

だいたい自分の仕事に優先順位はつけられているし、業務管理はできているだろうと考えていたからですが、まだまだ時間の使い方は改善できます。

これを機会に無理の無い範囲で(活動の振り返りが細かすぎたりすると続かないので)一日の振り返りを再度習慣化したいと思います。

読んでくださった方の中で、重要だが緊急ではない仕事やタスクに取り組むにあたり、こうしている、という方法があればぜひ教えていただきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今後もいろいろなエントリを書いていきますので、ぜひお気軽にTwitterのフォローや読者登録をお願いします。

ツイッターで見せる顔とビジネスリーダーたちに見せる顔を使い分けるトランプ大統領の二面性

世の中

トランプ大統領は、ツイッターでの発言からや、テレビや新聞などのマスコミから断片的に目にする情報からはまったく想像できない姿を、ビジネス界のリーダーたちとの会合で見せているという記事がありました。

率直に言って意外でした。

私はトランプ大統領の著作を読んだことがなく、また今までの経歴も全然知らないのですが、ツイッターの発言を見ていても、マスコミからの情報をとらえても、独善的とまで言ってしまってもいい人物ではないかと思っていたからです。

確かに不動産王として成功する(そして4回の自己破産という大きな失敗を乗り越える)ためには卓越したビジネスセンスや交渉術が必要なはずですが、それでも選挙期間中の生の発言を聞くと、どうしてもそう考えてしまいます。

ところが、ビジネスリーダーたちとの会合では、

  • 参加者を非常に丁寧にもてなす(誕生日なども記憶している)
  • 参加者全員の意見をきちんと聞く(取締役会のようなスタイル)
  • 問題が個別企業ではなく古い規制に起因するとし、各企業にヒアリングする

という姿勢を取っているということです。

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トランプ政権が振りまく話題

米国第一主義(アメリカファースト)を掲げて1月20日に発足したトランプ政権について、まだ2ヶ月も経っていませんが、本当にいろいろなことが話題になっています。

  • 政権と中国やロシアとの関係
  • メキシコとの国境に建設する壁
  • 発足直後にもかかわらず政権内外の人事・解任騒動
  • オバマケアへの代替案
  • 時に身内の共和党からも批判される言動
  • そしてシュワルツェネッガー氏への攻撃まで。

その中でも最近(2017年3月14日)大きく話題になっているのは、

  • 入国禁止に関する大統領令(とその修正版)
  • 大統領選挙期間中に、バラク・オバマ前大統領に盗聴されたというツイート

という2点だと思います。

2点目についてはさらに、

「これはウォーターゲート事件に匹敵するような大スキャンダルだ」

というツイートもしており、ニューズウィークの記事(「オバマが盗聴」というトランプのオルタナ・ファクトに振り回されるアメリカ政治) に詳しいです。

アメリカ大統領自身がオルタナ・ファクト(もしくはフェイクニュース、嘘ニュース)を作り出すというすごい状況になっていますが、これはここではひとまず置いておきます。

これらから考えられるトランプ大統領像

ツイッターでは、ショッキングな内容を強い言葉で断定的に話していますし(バラク・オバマ前大統領に盗聴されていた、などはその最たる例といえます)、多くのメディアに攻撃的な姿勢を取っていることもあり、マスコミとの関係も友好的とはとても言えない状態です。

メディアもトランプ大統領のことを独善的で、言動に予想がつかない、破天荒な人物という描き方をしている面もありますし、そういう一面ももちろんあります。

しかしそこから想像すると、ビジネスリーダーとの会合においても、一方的に強いメッセージを命令口調で発するだけの人物が思い浮かびます。

ところが、事実はまったく異なるということがトランプ大統領と会合を持ったビジネスリーダーや参加者のコメントから浮かび上がってきました。英語の記事ですがこちらになります。

ビジネス界のリーダーたちとの会合

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トランプ大統領は1月20日に就任後、自動車、航空、小売、医療保険、製薬といった各ビジネス界のリーダーたちと、少なくとも9回の会合の場を持っています。

製薬業界との会合

1月31日には製薬業界のトップ6企業(ジョンソン・エンド・ジョンソン、ノバルティス、メルク、イーライリリー、セルジーン、アムジェン)のCEO達と会合があったということですが、その場に参加したCEO達はそれに先立つトランプ氏のツイッターでの発言

「製薬会社は医薬品の価格をあまりにも高くしすぎている」

もあり、戦々恐々としていたはずです。

ところが、彼らを迎えたトランプ大統領は驚くほど愛想よく対応し、参加者は

“There is no question that it was better than it could have been or we thought it could be"
「想像を超えた、これ以上は望めないようなよい会合だった」

というようにコメントしています。

トランプ大統領は製薬業界への攻撃を繰り返すことはせず、コスト増をもたらしている時代遅れの規制(オバマ前政権もしくはそれ以前に制定された)に焦点を当てて話をしたということです。

これは理知的で建設的な姿勢と言えますし、オバマ前政権もしくはそれ以前に制定された規制の変更・撤廃を、トランプ政権が重要な優先事項の1つととらえていることを改めて示しています。

会合の場でのトランプ大統領が見せる一面

妥協せず要求の厳しいツイッターでの発言と異なり、トランプ大統領はビジネスリーダーたちと個人的に会う際には非常に魅力的な一面を見せています。

個別の企業を攻撃するのではなく、時代遅れの規制に焦点を当てて何が新規雇用創出の妨げになっているかを参加者全員から聞き取る姿勢を示しており、また自身も実業家であるということもあり、会合を取締役会のように運営しているということです。

会合に参加していたホワイトハウスの高官は

"Trump’s approach to these meetings is “one of listening and not lecturing”
「トランプ大統領のアプローチは、各ビジネスリーダーに”教える”のではなく”教えてもらう”という姿勢である」

と述べています。

このプライベートな一面により、ビジネスリーダーたちはトランプ大統領のツイッター上の発言によって株価が下がったとしても、この共和党選出の大統領の下でのビジネスに確信を得ることができています。

メディア・国民に見せる顔からの豹変

参加者は、

"He said one thing for the cameras and the door shuts and then it's like kumbaya"
「トランプ大統領はカメラに(強い)一言を言い放つが、扉が閉まると非常に暖かい雰囲気に変わる

というように述べており、メディア、すなわち国民に向けて見せる顔と、ビジネスリーダーたちに見せる顔がまったく異なっていることがここからも分かります。

トランプ大統領は物静かで上品な”貴族”だった

トランプ大統領がどういう人物で、どういう経緯をもって今のようなスタイルになっていったか、そして今のスタイルは本心なのかどうか、興味が沸いて調べてみたところ、とても興味深い記事(貴族だったトランプがアジテーターに転向した理由)を見つけました。

要約すると、

  • トランプ氏はもともと物静かな”貴族”だった
  • 彼を有名にしたテレビシリーズ「アプレンティス」での決めゼリフ「You're fired(君はクビだ)!」も、参加者に冷徹に上品に伝えていた
  • 2000年の大統領予備選に出馬した際(共和党でも民主党でもない、改革党から)、移民排斥を訴えていたブキャナン氏が改革党の中で勝ったのを見た
  • プロレス団体WWEの会長マクマホン氏との関わり(およびブキャナン氏の勝利)から、白人労働者層(サイレント・マジョリティ)の鬱屈したパワーに触れ、この層を刺激すれば勝てると踏んだ

ということです。

この記事からは、トランプ大統領の現在の過激で独善的なスタイルは、サイレント・マジョリティをターゲットにした「コントロールされた」形であると見ることもできます。

事実、ビジネスリーダーたちとの会合では、メディアやツイッターを通して国民に対して発している独善的なスタイルは鳴りを潜めています。

最後に

どこまでが計算されたスタイルで、どこからが”本音”なのか、トランプ大統領の言動はとても分かりにくいです(もちろんそれを悟られないことが外交交渉上有利であることは言うまでもないですが)。

ツイッターの発言は「さすがに言いすぎだろう」というものも多くありますし、メディアへの批判も激しすぎると感じるときもあります。

一方この記事で分かったように、ビジネスリーダーとの会合ではまったく違う側面を見せていますし、今回は触れなかったですが各国首脳との会談でも同じように丁寧な姿勢を見せているのかもしれません。安倍首相も歓待されていましたが、他の首脳も同様の扱いを受けていたのでしょうか。

元記事はアメリカでもあまりシェアされていないようでしたが、トランプ大統領の意外な一面や姿勢を知るためにも、幅広く情報を追うことの大切さを感じました。

トランプ大統領の就任演説を聴いて感じた強烈なアメリカ第一主義・アメリカファーストに関する記事も書いておりますので、よろしければお読みください。

www.yellowpadblog.com

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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オフィスの座席配置やデスクレイアウトの変更をする際、各国の小学校の座席配置事例を考える

仕事

固定座席が無くなるフリーアドレスを導入する企業が、ITやベンチャーを中心として増えています。

フリーアドレスの導入とまでいかなくても、何らかの目的でオフィスの座席配置やデスクレイアウトの変更を考える企業もありますが、その際にはその「目的」がとても大事です。

達成したい目的によって、最適な座席配置やデスクレイアウトが異なるからです。

日本で生まれ育った私が小学校の座席配置を振り返ると、黒板に向かって1人1人の机が一定の間隔を保って並んでいるという配置を基本とし、授業内容によってコの字型になったり、llのように向かい合ったり、机をつけて4人で一組、のようにしていました。

今考えると授業の目的によって座席配置を変更していたということが分かりますが、これは社会人になって企業という場でオフィスの座席配置やデスクレイアウトを考える際にも、大切な視点だなと思います。

フリーアドレスについて

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以前はコストの削減がフリーアドレス導入の主目的でしたが(営業が多い会社など、オフィスに常勤社員が少ない会社で省スペース化を図る)、現在では社員間のコミュニケーションの促進が主目的になっています。

フリーアドレスのメリット

メリットは3つあると思います。

  • 固定されがちな部署の垣根を越えた社員間のコミュニケーションが生まれる
  • その結果として様々な刺激を受け、新しいアイディアが生まれる
  • プロジェクトごとに関連社員が集まって座ることで、効率的に進行できる

また、経済産業省が推進するクリエイティブオフィスというものがあります。

クリエイティブオフィスとは、知識創造行動を誘発する空間・ICTツール・ワーカーへの働きかけと、組織の目標とプロジェクトのゴールに向けたマネジメントの双方を備える働き方に適した場、ということですが、これらはフリーアドレスで実現できる部分が大きいです。

知識創造行動とは、下記の4つの枠組みに分類される12の行動を示します。

  • 刺激しあう:ふらふら歩く、接する、見る / 見られる / 感じる
  • アイディアを表に出す:軽く話してみる / ワイガヤ・ブレストする / 絵にする、例える
  • まとめる:調べる、分析する、編集する、蓄積する / 真剣勝負の討論をする / 診てもらう、聴いてもらう
  • 自分のものにする:試す / 実践する / 理解を深める

確かに、座席が固定されている場合に比べ、フリーアドレスではこれらの行動の多くを実行しやすくなりますね。

知識創造には刺激が大切なので、働く環境から半ば強制的に刺激を受けられる仕組みのフリーアドレスは確かに向いています。

フリーアドレスのデメリット

一方デメリットは以下の点があるかと思います。

  • フリーアドレスと言いながら、座席や近くに座る社員が固定化されてしまい、特定のグループが形成されてしまう
  • 上司が部署の社員を管理することが難しくなる一方、部署の社員同士でも互いに何をしているかが分かりにくくなる
  • 既存社員となじみの無い中途入社社員が疎外感を感じる可能性がある

1点目は特に起きがちな問題で、何かしらの仕組み(日々、もしくは一定時間で強制的に違う場所への移動を促したり、そもそもの座席配置をランダムで設定したり、など)を用いない限り解決は難しいはずです。

とはいえ、近くに座ることが多いということは業務の関わりが多いなどそれなりの理由があるはずですし、フリーアドレスの難しい点です。

次に、デスクレイアウトを見てみます。

デスクレイアウトについて

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私は個室、島型レイアウト、各人が四角形の隅に向かう形などで働いたことがありますので、その体験から日本で一般的な島型レイアウトについてメリット・デメリットを書きます。

銀行や役所でよくある、同一方向を向いたレイアウトで働いたことはありませんが、これは想像してみて直感的にこういう座席配置で働くのは嫌だな、、と思いました。

日本で一般的な島型レイアウトのメリット・デメリット

島型レイアウトですと、上司が端に座って部署全体を見渡せるというメリットがあります。その他に思い浮かぶメリットは隣の人と話しやすくコミュニケーションを取りやすいといった部署の一体感ぐらいですが、ちょっと調べたところ「電話機が少なくて済む」というメリットがあったことを知りました。

たしかに電話機がそれほど普及していなく、電話機が希少であった時には、これも大きなメリットだったんですね。隔世の感があります。。

デメリットとしては、向かいの席の社員および上司の視線が気になるという点ですね。

自分が上司という立場で島型レイアウトに座ったことは無いのですが、部下として座っていた立場から言うと、上司が横から(常に)見ているという視線はやはり気になります。

情報が部内にとどまりがちでコミュニケーションが阻害されるというのは、自分の経験ではそれほど当てはまりませんでした。

その島の誰かに話を聞きに行った時に、その話を横耳で聞いていた誰かが関連する情報を教えてくれるということもありました。

銀行や区役所など同一方向を向いたレイアウトのメリット・デメリット

おそらく、全員が同一方向を向くことによって視線が交わることが無く、業務に集中できるというメリットがあります。

一方、最後尾に座る上司でない限りは、自分の後ろには常に誰かがいる=自分の仕事環境を常に誰かに見られているということであり、これはとても嫌です。

見られていると思わせることで、不正を抑止するという効果もあるのかもしれませんが、精神衛生上よくないですね。

それぞれのデスクレイアウトにメリット・デメリットがあり、それぞれの目的があることが分かります。次に、ビジネスからはだいぶ離れますが、小学校の座席配置を振り返ります。

各国で異なる小学校の座席配置

小学校の座席配置が国によっていろいろ異なるというおもしろい記事がありました。

こちらの図を見ていただければ一目瞭然なのですが、特に理由がないように見える座席配置のあり方は、実は各国の教育目的を達成するための手段の一つ、ということです。

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出典:5カ国の小学校の座席システム。実は、全部違った。

ちなみにこの図については、「アメリカ 小学校 座席」で検索しても同様の配置がほとんど出てこなく、これがアメリカにおいて普遍的な配置とは限りませんが、各国で配置が異なるというエッセンスについては間違いありません。

各国の教育の目的

授業内容によって座席配置はきっと変わるはずですし、一般化するのは難しいながらも大雑把にまとめさせていただきました。

アメリカ・イギリス・フランスは個の意見を主張してしっかりとディスカッションできるようになることを重視する一方、ロシアと日本は個の理解を重視しているように思います。

日本に関しては各国の教育を受けたこの記事の著者が

ただ、違いは、みんなで多数決をよくするところにあった。ディベートに染まっていた私にはとても生温く感じた。すごくいい意見を持っている人がいてもそれが選ばれないことがあり、代わりにみんなで決めた当たり障りないものが選ばれたとしてもみんな満足そうにしていた。

ここでは、「いい」よりも「みんなが選んだ」が重要だった。これが、不満を生まない理由につながり、みんなポジティブに決めたことに取り組んでいた。そうか、みんなで決めるとその後のやる気に関係してくるのか。このやり方も確かに面白いと思った。

と述べており、まさにその通りだなと共感しました。

各国で異なる国民性というものは、こういう細かいところからも生まれてくるはずですし、また元々の国民の気質(家庭における両親やその他の家族の存在など)とも相互補完的な関係なのだと思います。

教科や目的に応じて座席配置を変える

前述のように、私が通っていた小学校では黒板に向かって1人1人の机が一定の間隔を保って並んでいるという配置を基本としていました。

ディベートの時にはコの字型に机を移動させましたし、グループワークの時には机を4つとか6つになるように移動させていました。

通常の授業では「個の理解を重視する」という目的を達成するために黒板に向かって座り、「ディスカッション・コミュニケーションを促進する」という目的を達成するためにコの字型などに座席配置を変更しています。

このように、目的に応じて最適な座席配置があるはずで、その視点はオフィスの座席配置やデスクレイアウトに活かせるはずだと考えました。

最後に

オフィスでフリーアドレスを導入したり、座席配置やデスクレイアウトを変更しようという際には、何か目的があるはずです。

フリーアドレスは社員間のコミュニケーションの促進が主目的であると書きましたが、各社員の作業を優先させたい場合やディスカッションを優先させたい場合、またそれらを複合的に取り入れたい場合など、座席配置やデスクレイアウトによってそれぞれの目的を促進できる余地は必ずあります。

ファシリテーションとは、リーダーが参加者に対し、会議やミーティングの場で発言や参加を促したりすることですが、座席配置やレイアウトをファシリテートすることによって発言や参加(ディスカッション)を促すことができます。

今まで特に振り返ったことも、他国と比較しようと考えたこともなかった小学校の座席配置ですが、実はその配置は各国が望む教育を行うための一つの手段だったということが分かりました。

別段意識することがない環境というものが与える影響が大きいこと、また目的はいろいろな手段によってサポートすることができるのだ、ということを思います。

最後に脱線しますが、小学校の教室を思い浮かべた時、教室の窓は黒板に向かっていつも左側にあり、ドアは右側にありますよね。

なぜだかお分かりになりますでしょうか?

私は分からなかったのですが、

「窓は、教室の左側にある。キミの文字が手の影で隠れないように」

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ということでした。

いろいろなことに理由ってあるんですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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